【地雷紹介シリーズ】「ねこだまし」+「ほえる」
私はパーティを組む際、特にダブルバトルに関しては初見殺しに近い「地雷」のような要素を組み込むことが多いです。
私は天候依存系やトリックルーム前提といった、得意不得意がはっきりしたパーティというのはあまり好きでは無くてどんなパーティが来ても不利になりにくいスタンダード系統のパーティを使うのですが、勝敗の分かれ目はどうしてもプレイングに依存しやすく、使っていて面白いには面白いのですが何戦も戦っていると結構疲れます。そこで、一部でいいから特定の相手には楽を出来ないかと思った末にこのような地雷要素を好んで搭載するようになりました。圧倒的に有利に戦える相手が少ないというスタン系統の弱点を多少なりとも克服できることにも繋がるかなとは思います。
今回は昨年中ずっと使っていたもので、今年6月に開催されたWCS2012日本代表決定戦のジュニア部門でも登場し話題となった「ねこだまし」+「ほえる」のコンボを紹介しようと思います。もう知っている人も増えたし晒しちゃいますw
対象相手はトリパで「トリックルーム」の優先度が「ほえる」よりも低いことを利用したコンボで、「ねこだまし」の優先度が「このゆびとまれ」と同じになったことで実用性が出てきました。
前置きは長くなりましたが、やることは非常に単純です。「ねこだまし」でトリルの補助役(猫だまorこのゆびとまれ)を止めて、トリル起動要因に「ほえる」をすることで「トリックルーム」を不発に終わらせ、強制交代をさせる。ただそれだけです。
ムシャーナ:「やめちくり〜(トリル不発)」
この際のキーとなるのは素早さで、こちらの「ねこだまし」要因が相手のトリル補助役より素早い必要があります。主なトリル補助役としてはカポエラー(ねこだまし)やトゲキッス(このゆびとまれ)などが挙げられます。これらより素早い補助役は少ないので、これらよりも素早さで勝るポケモンがこのコンボの猫だまし役としてふさわしいです。例としてはゴウカザルなどが挙げられるでしょう。
「ほえる」要因は何でも構わないですが、技スペースに余裕のあるポケモンが良いでしょう。ほえる自体がラッキー系の害悪パや影踏みゴチルゼル(ゴチミル)解禁で数を増やしそうな滅びの歌系のパーティに刺さるので、汎用性が極端に低いわけではないです。
基本的には先発からトリルを狙うようなパーティを嵌めるのが目的なのでスイッチ系にはあまり有効ではなかったりします。また、場合によっては失敗になってしまうこともありますが、かなりの割合でトリックルームを不発に終わらせることが可能なので、結果的には対トリルの勝率は上昇するといって良いでしょう。
また、”ほえるじゃなくて挑発じゃあ駄目なの?”と思われるかもしれませんが、「メンタルハーブ」持ちの場合も一応考慮しています。最近ではそれほど多くありませんが。
取りあえずいくつかの行動パターンを紹介します
・「ねこだまし」持ち+「トリックルーム」要因が相手のとき
主に「カポエラー」+「シャンデラ」や「ハリテヤマ」+「ムシャーナ」など。
最も基本的なパターンです。遭遇する場合は最も多いと重います。猫だまし役をより早い猫だまし持ちで止めて、ほえるでトリル役を退場させるだけでOK。万が一初手で両方に守られた場合は、次のターンにトリル役に向かってもう一度ほえるをすれば良いです。
・「このゆびとまれ」or「いかりのこな」持ち+「トリックルーム」要因が相手のとき
主に「モロバレル」+「ブルンゲル」or「シャンデラ」や「トゲキッス」+「レルレイド」など
まあまああるパターンです。これも先ほどと同じで大体問題ないのですが、初手で両方に守られる場合が面倒です。次のターンで「このゆびとまれ」でこちらの技が吸い寄せられるので「トリックルーム」はまず成功させられます。また、この指役がスカーフだった場合(主にトゲキッスなど)はこちらの「ねこだまし」だけでなく「ほえる」まで吸い寄せられるのでこの場合も失敗、「トリックルーム」の発動を許してしまいます。
・スイッチトリパが相手のとき
主に「クレセリア」+「メタグロス」or「ローブシン」など
最近はよくあるパターンですが、一見するとトリパかどうかよくわからないので相手のパーティを見ながら判断するとよいでしょう。状況に応じてトリルを張ってくるのですが、補助役がいない場合が多いので取りあえずクレセリアにほえるをすればトリルを張られることは無いでしょう。威張るや電磁波の可能性もありますが(
ほえる役がクレセリアに先手を取ったら笑いましょうw
初手からのトリルを狙うのではなく、状況に応じてトリルをしてくるため常に相手のトリル要因とこちらのほえる要因が同時に場にいるとは限らないので注意。
・「このゆびとまれ」要因が「リオル」(いたずらごころ)のとき
悪戯心の効果でこの指の優先度が4になってしまい先手でこの指をされてしまうため、こちらの猫だましは利かず、ほえるも吸われてしまうためトリルの発動を許してしまいます。イメージが思いつかない人はポケモンリーグDP2007の決勝を思い出すとわかり易いでしょう。(当時は猫だましの優先度の方が低かった)
まず無いパターンだとは思いますが、リオルを見かけたら諦めましょう(
・「トリックルーム」要因が「エルフーン」(いたずらごころ)のとき
悪戯心の効果でトリルの優先度がほえると同じになってしまうため、こちらのほえる要因がエルフーンよりも遅い場合はエルフーンのトリックルームのあとにほえるが決まる形になってしまうので、トリックルームの発動を許してしまいます。
これまた稀なパターンですが一応w
主なパターンはこんな感じですが、これに当てはまらないケースでも臨機応変に動きましょう。またトリルされたら即負けでもないですw
結局何がしたいかというと、対トリルでの勝率の底上げが目的です。全てのトリルに勝とうというわけではないです。場合によってはネタが割れると厳しい面もありますが、オフでもランダムマッチでも基本的にはお互いに初見なのでこういった作戦も非常に有効です。このような地雷要素を搭載することは総合的な勝率の上昇に繋がるのではと個人的に思っています。
参考動画
これにしても自分以外にも同じことを考える人がいたとはたまげたなあ。同じことを考える人はいるものですね。増して全国の舞台でw