スイッチ系クレセグロスの問題点
一時期ほどではないにせよ、クレセグロス+バンギラスの砂スイッチは現在でも一定数存在すると言えます。主な構成例としては
クレセリア@オボン れいとうビーム、いばる、てだすけ、トリックルーム ※最遅(S実数値81)
メタグロス@ラム コメットパンチ、しねんのずつき、じしん、まもる ※S実数値82でトリックルーム下でクレセの威張るを受ける
に加えて様々な形でバンギラスが組み込まれていることが多いです。最近は少なくなりましたが天候を確実に取れる上にトリックルームと相性のいい黒い鉄球持ちのバンギラスもそこそこ居ました。
高種族値で固めた上に、トリル化でのいばラムメタグロスという得意の勝ちパターンを持っており非常に強力といえる一方で、属性バランスに関してはそこまで優れているわけではなく、バンギラスで補完できるシャンデラはともかく、これら二体の弱点をつけてメタグロスにも当倍で入る虫タイプが厳しいと言えます。そのメタグロスにも強いと言えるウルガモスやハッサム、シュバルゴは特に難敵と言えるでしょう。
クレセリア、メタグロス、バンギラスに加えてラティオス、ランドロスを加えたものが最も典型的なパーティであると言えますが、これらの敵を押さえ込めるかといえば若干微妙な面があります。この場合は相手の虫タイプ全般に対してはランドロスを中心に対処することになりますが、最近流行の鋼ジュエル持ちのつるぎのまいハッサムに対してランドロスがそこまで相性がいいとはいえないですし、ワイドガード持ちのカポウルガに対してはストーンエッジでも無い限りは中々攻撃は通らないでしょう。今の環境でこの手のパーティを使うなら六体目のポケモンはハッサム、シュバルゴ、ウルガモス辺りに強いポケモンを採用するのがベターと言えます。
ただし、それで問題は解決するかといえば今度はまた異なった問題点があります。トリックルームを発動出来ない状態でのバンギラスやメタグロスの素早さです。特にクレセリアを選出できなかった場合にメタグロスを選出する場合は、クレセグロスでいばラムに持っていくパターンのようにメインアタッカーとしてメタグロスを使う形とは異なり、ラティランド等に対しての相性補完としてメタグロスを使うことになります。ところが多少なりとも素早さに回すことが多いトリックルームに依存しないパーティのメタグロスやバンギラスと比べると非常に後手に回りがちといえます。一言で言えば、トリックルームを使えない状態でのメタグロスやバンギラスが非常に中途半端な立ち位置になりやすいということです。
これは先ほど述べた虫に弱いという弱点と密接に係りあう問題といえます。そもそもクレセリアが動きにくくなるというのと、下手にトリックルームを発動しても相手のハッサムやシュバルゴに先手を取らせるようなものなので、トリックルームを発動するのが難しいといえます。
スイッチトリパの強みは相手を選んでトリックルームを発動するか否かと使い分けることができる・・・といえば聞こえはいいですが、時としてはそれがかえって中途半端になることがあるといえます。これはスイッチ系である以上避けては通れない問題点なのかなと思います。最近の電磁波や凍える風、追い風の増加はこういった背景があったように思います。ただし、電磁波や凍える風持ちはトリックルームに弱いので結局はじゃんけんのような状態なのかなと思ってしまいます(